カナダ渡航にあたって気になることの1つである、ビザ。
実は、日本のパスポートがあれば観光ビザなし(ノービザ)でカナダに6ヶ月いられます。
これってすごく長いですよね!3ヶ月とかはよく聞きますが、6ヶ月はなかなかないです。半年あれば結構なんでもできちゃいますよね。
私はこれを知らずにワーホリビザで入国したことを後悔しています・・・。
ワーホリビザの1年間はあっという間です。それがノービザで一旦入れば、1年6ヶ月滞在することもできます。
「でもノービザって観光しかできないでしょ?」と思われるかもしれませんが、実は学校も行けるし、一部の条件で実は働くこともできます!
これをうまく活用しない手はありません。
これからビザを取ってカナダに行こうとしている方は、ちょっと待って!
この記事ではカナダの観光ビザ(ノービザ)のうまい活用の仕方、活用の注意点などをお話していきます。もしかしたら滞在がもっと充実するかもしれないのでぜひ参考にしてください。
カナダに観光ビザ(ノービザ)で入国するためのルール
カナダへ空路で入国し、6ヶ月以内の滞在であればビザは必要ありません。
ただし、電子渡航認証のeTA(イータもしくはイーティーエー)の申請は必須です!
これは簡易版ビザのようなもので、アメリカのESTA(エスタ)と同じようなものです。入国前にオンラインで申請して、よっぽどのことがない限り承認されるやつ。
eTAだけで入国できる条件を簡単にまとめると以下の通り。
・日本国籍である
・飛行機でカナダに入国する
・6ヶ月以内の滞在
・観光、親戚や友人宅への訪問、商談や留学などが目的(=就労目的ではない)
カナダで働かなければ、他はほぼみなさん条件クリアしていると思います。
eTAの取得方法については最後の章に記載していますので、興味がある方はそちらもチェックしてみてください。
観光ビザ(ノービザ)が活用できる3つのケース
(1)6ヶ月以下の短期留学にいける
観光ビザ(ノービザ)で学校に通うことができます。
「カナダで語学留学したい!」と考える方はまず学生ビザの取得を考えると思いますが、実は必要ないんです。
逆に6ヶ月以内で語学学校への留学だと、学生ビザの審査に落ちてしまうケースがあるとか。
ただしノービザだとインターン等の職業体験プログラムには参加できないので、その際は学生ビザを取得するようにしましょう。
(2)ワーホリ前や長期留学前に観光で入る
ワーキングホリデーや長期留学を考えている方は、最初はノービザで入国するという選択肢もあります。
新しい国に長期滞在するとなったら、初めに家探しや携帯のsimを開通したりと生活インフラを整えるのにも時間がかかります。初めて来た国ならゆっくり観光もしておきたいものです。
ワーホリビザなどは期限付きのビザですから、それは本来の目的のためにとっておきたいですよね。
例えば、ワーホリをしたいけどまずは語学学校に行きたいという場合は、
・まず語学学校は観光ビザで通う
・その後働く際はワーホリビザに切り替える
ということができます。
ワーホリビザで滞在できる期間が短いと雇ってくれる会社も少なくなるので、働ける期間を最大限延ばせるのはメリットです。
ワーホリビザなどを取得済みだけどノービザで一旦入りたい場合、入国係官から「なぜビザが発給されているのに観光で入国するのか」と突っ込まれる可能性があります。
その理由を説明できるようにしておくことはもちろんのこと、もしかしたら入国係官の判断でNGとされる場合もあることも認識しておいてください。
こちらの2019年の記事「カナダのワーホリの許可を持っていても、観光ビザで入国したい場合。」では、以下のように書かれています。
『最新情報』
「観光ビザ」で入国しようとする際に、係官の入国審査が今までと違って厳しくなりました。
ワーホリビザの許可を受けている方で、「観光ビザ」で入国できた人は全体の半分以下になっています。
どういう流れでこうなったのか詳細はわかりませんが、特に悪いことをしているわけではないのでトライする価値はあります。もしNGとなっても日本に帰されることもなく、ワーホリビザで入ればいいだけの話です。
入国審査を通るポイント
・まず、係官から聞かれたこと以外に答える必要はない。
・入国理由を聞かれた際、「観光で来た」と答える。ワーホリと言う必要はない。
・滞在期間を聞かれたら、6ヶ月くらいと答える。
・帰りの航空券について聞かれたら、はカナダで買うと答える。
もし、何らかの理由でワーホリビザを持っていることを係官が知り、聞いてきた場合は、
・「今回は観光で来た。観光した後にアメリカ旅行するので、カナダに再入国する際にワーホリビザにする」と理由を伝える。
また、こちらの記事「観光ビザで入国しワーキングホリデービザに切り替える方法」では、”語学学校の入学許可書を利用して、「今回は英語の勉強に来ました」というのもあり” と書かれています。
「アメリカに旅行する・・・」と伝えるのは、ビザの切替を行うには一度カナダ国外に出なければならないからです。例え結局アメリカに行かなくても、日本など他の国に一度出てから入国する必要があります。
日本まで帰国する必要はないですが、隣国のアメリカなどへ出国しカナダに再入国しなければならないのです。
またワーキングホリデーを利用する際にはカナダ出国前に日本で申請し、許可証を取得する必要があります。
カナダ滞在中には申請できませんのでご注意ください。
学生ビザの場合はアメリカの在カナダ領事館にてビザ発行許可証を取得し、カナダ再入国審査時にビザを発行してもらうようになります。
再入国審査が通らないというトラブルを避けるためには、長期滞在費用を賄える資金の証明や帰国の意思を示す帰りの航空券も用意しておくと良いです。
(3)日本へのリモートワーク、ワーケーションOK
ノービザでの入国の場合カナダで働くことはできませんが、日本向けにリモートワークすることは可能です。ライターやエンジニア、Web系職種の方などですね。
カナダでは、雇用主が日本にいて、日本から報酬が支払われているリモートワーカーの場合はノービザでも働けます。カナダの雇用に影響がないからです。(”Working without a work permit: what jobs can a visitor do in Canada?” 移民弁護士の記事より)
つまり、「半年くらいカナダでワーケーションしたいな」というようなことが可能なんです!
カナダでゆったり観光しながら、必要な時はリモートワークして…という生活ができちゃいます。プチ移住体験ですね。もしこれでカナダ生活が気に入れば、日本に戻ってワーホリビザなどを申請してカナダにもっと長く住むというのも手です。
観光ビザ(ノービザ)でできないこと【注意点】
ノービザの活用方法をお話してきましたが、やはり制限もあります。
(1)カナダ現地で働けない
ノービザだとカナダ国内での就労はできません。ボランティア活動さえも就労と判断される場合もあるのでご注意を。
もし現地で働きたいということであれば、ワーキングホリデービザや就労ビザなどを取得しましょう。
(2)現地の保険(無料)に入れない
現地の保険に入れないので、旅行保険に別途加入する必要があります。これが高額。
カナダにはMSP(Medical Service Plan)という公的医療保険があって、カナダ居住者なら保険料は基本的に無料です。(私も無料で加入しています)
しかも、診察費や治療費など、病院内でかかかる医療費も全て無料。※薬代や歯科治療は対象外
ノービザだと、このお得な保険に入ることはできません。
自分で旅行保険に加入しておく必要があり、補償内容や加入期間にもよりますが、保険料は1年で20万~30万ほどかかります。
(ちなみに)旅行保険ならAllianzが安いですが…
私もカナダ渡航当初は旅行保険に入っていました。高いのが嫌だったので調べまくって見つけたのが、Allianzのビジター保険です。保証内容はそれなりに充実していますし、私が探した中では最安です。
何かあった時の保証限度額を$150,000(少なくとも1,000万円ほどはほしかったので)にして、一年間で$1,522.56(当時10万円ちょっとくらい)でした。
これは日本の保険よりも全然安いと思います。実際、旦那が保険期間に通院して保険料申請しましたが、問題なく精算もできましたよ。BIISという代理店から日本語で申請が可能です。
日本の海外旅行保険は高いですが(Allianzの倍くらいはする)、それだけ保証内容が充実してます。
例えば、受診時の医療通訳代とか交通費とか、もちろん再診料もカバーしてくれます。
特に医療通訳代は、1時間$100くらいします。私も一度訳あって頼んだ際、緊急で時間外だったので割増料金の$150*2時間+交通費で$300以上かかりました。この時は2時間で済んだのでラッキーでしたが、カナダの病院はめっっっっちゃ待たされます。混んでいる時はEmergencyだとしても5-6時間待たされることもあるとか。そうなると割増料金だとすると$150*6時間=$900…!
そして、大事なのが保険申請時。日本の海外旅行保険であれば日本語でもろもろ手続き可能です。Allianzで保険申請する時は全部英語でした。しかも受診前にAllianzに事前に連絡しておく必要もあって何度か電話でやりとりしたのですが、電話口の人も訛った英語の人がほとんどで骨が折れました…
英語でのやりとりが難しい方は日本の海外旅行保険が間違いないです。
少しでも保険料を抑えたい、と考える方は、クレジットカードに付帯している旅行保険を利用しようと考えるかもしれません。
ただし、クレジットカード付帯の旅行保険は最長3ヶ月までです。(クレジットカード会社によるのでご確認ください)
3ヶ月以上カナダに滞在したい場合は、旅行保険を別途契約しましょう。
最初の3ヶ月はクレジットカードの保険で、残りを旅行保険とするとグッと保険料が抑えられます。
しかし、クレジットカードの旅行保険は、病気死亡の保証がなかったり補償金額が少なかったりします。何かあってからでは遅いので、しっかり保証内容を確認して検討しましょう。
また、航空券をクレジットカードで決済する事を保険の条件としているカード会社もありますので、渡航前に十分確認してください。
(3)6ヶ月以上はいられない(ノービザから観光ビザの取得には明確な理由が必要)
当たり前ですが、ノービザで6ヶ月以上滞在することはできません。不法滞在となります。
6ヶ月以上いたい場合は、しっかりビザを取得しましょう。
さらに、ノービザから観光ビザ延長というのは認められない可能性が高いです。明らかな理由や日本への帰国の意思がないと、不法滞在の可能性を疑われてしまうからです。
逆に、例えばワーホリビザや学生ビザからの観光ビザへの切り替えはよく聞きます。
この場合は「ずっと仕事してた・勉強してたので観光する時間がなかったから滞在を延長したい」というような理由がつくからです。
しかしただの観光なのに、6ヶ月を越して更に滞在したいというのは確かに怪しまれますよね。
基本的には厳しいので滞在を延長したい人は他のビザに切り替えましょう。
ノービザ渡航を決めた方向け【eTAの取得方法について】
最後にeTAに関して説明します。これまで観光ビザ(ノービザ)でできることできないことをお話しましたが、その上でノービザでのカナダ行きを決めた方向けです。
まず、eTAはオンライン上で審査を済ませることができます。
申請方法の詳細は別記事で紹介するので、ここでは大きな流れと注意点のみ紹介します。
【eTA申請の流れ】
1. パスポートとクレジットカードorデビットカードを用意する
2. オンライン申請書を記入する
3. eTA取得料金$7(日本円で約600円)を支払う
4. 72時間以内に承認される(不備があったらその旨の連絡が来る)
・申請は英語かフランス語のみ
・取得してから有効期限は5年間
・承認されるとパスポートと電子的にリンクされるため、書類の印刷は不要
・もし5年以内にパスポートが失効するとeTAも失効する(パスポートを新しくした場合もそう)
・遅くとも出国3日前までには申請を完了させる
オンライン申請書の記入内容を誤ると再申請になり再度申請料が発生しますので注意です。英語の苦手な方は、代行会社を利用したり申請ページを日本語で説明したサイトがあるのでそちらを見ながら行うようにしましょう。
・eTA申請サイト
・eTA申請の手引き(日本語pdfをクリック)
・eTA申請方法を日本語で分かりやすく紹介されているブログ
・代行会社(費用4500円ほどで電話・メール対応可)
さいごに
以上、カナダの観光ビザ(ノービザ)の活用方法と注意点でした!
これからカナダに行きたいと考えている方の参考になると嬉しいです。
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