「どの地域に移住するか」は海外移住を検討してからまず悩むことの一つ。
カナダと言っても広いので色んな地域があります。トロント、バンクーバー、モントリオール…さらに私はリモートワークでどこででも働けるので、他の小さな田舎街も候補に入ります。
過去カナダに行ったことすらなかった夫婦ですが、どこがいいか考えたのち、結局バンクーバー一択でした!実際に今2年ほど住んでいるのですが、バンクーバーを選んでよかったと思っています。
いつか田舎に引っ越すのもありかな〜と思っていますが、少なくともバンクーバーはカナダ移住の最初の街としては最高です。新生活がスタートしやすい。
そこで今回はバンクーバー移住を決めた理由をお話します。
また、実際にバンクーバーに住んでみてわかったデメリットなどもお話しますので、バンクーバー移住を悩んでいる方の参考になるとうれしいです。
バンクーバー移住が一択だった理由
バンクーバー移住の決め手はこの5つです。
2. カナダなのにそんなに寒くならない
3. 日本と比較的近い(時差が許容範囲)
4. 日本食に困らない
5. アジア人差別が少ない方
1. 都市と自然のバランスが最高
ずっと東京に勤めていた私としては、自然豊かな暮らしに憧れがありました。でも田舎すぎると生活が不便…
それが、バンクーバーはちょうどいい!
まるで公園の中に街ができたような感じで、都会と自然が両立した都市です。海も山もすぐ側にあるので、アウトドア好きな人が多いですね。(逆にアウトドア以外の娯楽はあまりない)
仕事の合間などちょっとした時間に散歩するだけでも癒やされます。自然のパワーはすごい。
実は私は東京にいた頃、花粉症と咳喘息に悩まされていたのですが、バンクーバーに来てからほぼ症状が出ません。特に咳喘息は全くなくなりました。花粉症は、以前は薬に頼らなければ生活できないほどだったんですが、今は薬は必要なく、春先にちょっとくしゃみが出る程度にまで軽減しました。
さらに、バンクーバーは公共交通機関が発達しています。都市部(ダウンタウン)では車なしでも全然平気です。実際私はダウンタウンから電車で20分程度のところに住んでいますが、公共交通機関とレンタサイクルで生活できています。
2. カナダなのにそんなに寒くならない
「冬はそこまで寒くならない、夏は過ごしやすい」というのがバンクーバー。夏は熱くてもわりと平気なんですが、私は寒いのが本当に苦手なのでバンクーバーが最適でした。
昔、冬の1月に旦那と北海道旅行した時、寒すぎて喋るのも辛いしイライラするし「絶対こういう寒いところには住まない!」と誓いましたw
バンクーバーは一年のうち最も寒いのが12月1月あたりで、平均最低気温2℃くらい。東京と変わりません。体感的にも「東京よりちょっと寒い日もあるかな?」程度です。雪はたまに降りますが積もりません。
これがカナダの東の方にいくとめちゃ寒くなって、トロントだと平均最低気温が-8℃とか。寒いのが苦手な人はバンクーバーの方が断然おすすめです。
逆に夏の時期ですが、夏のバンクーバーは本当に最高です!じめじめしないので東京より過ごしやすく、涼しめのお出かけ日和が続きます。実際、バンクーバーでは半数以上の家がエアコンがありません。2021年は前代未聞の熱波でびっくりするくらい暑い日もありましたが、基本的には扇風機だけで過ごせる気候です。
3. 比較的近くて日本とコミュニケーションがとりやすい(時差が許容範囲)
バンクーバーは西海岸の方にあるので、わりと日本と近いです。フライトの飛行時間でいうと、東京→バンクーバーで9時間弱くらい。(バンクーバー→東京だと風の影響で約10時間40分)
アジアでも例えば、日本ーシンガポール間で7時間くらいなので、そこまで遠い感じがしません。仕事で日本出張もある私としては、できるだけ近いほうがありがたい。
ちなみにトロントだと飛行時間は12時間程。12時間だと半日ですから、一気に遠く感じます…
そして大事なのが日本との時差。私のようなリモートワーカーは重要な問題です。
日本とバンクーバーの時差は17時間とほぼ真逆!(サマータイム時は16時間)
ですが、余裕で日本の午前中に打合せをセッティングできます。
日本の9:00-12:00は
バンクーバーの17:00-20:00
まだ全然早い時間帯に打合せができます。
しかし、トロントとなるとさらに3時間ずれるので、
日本の9:00-12:00は
トロントの20:00-23:00
かなり遅い時間に打合せしなければならず、日本の午後になると打合せはほぼ不可能です。(深夜まで起きていない限り)バンクーバーであれば、日本の15:00は23:00なので寝る前にギリギリ対応も可能です。
リモートワークだとなおさら会社やクライアントとのコミュニケーションが大事になってきます。家族との通話なども調整がしやすいほうがそりゃいいので、時差で考えるとバンクーバーが最適です。
4. 日本食に困らない
バンクーバーはアジア系移民が多く日本人も多いので、だいたいの日本食が手に入ります。なんと約半数がアジア系。
10-20%くらい割高になりますが、日本食スーパーでは日本の調味料(味噌とか塩麹とかも)、レトルト、ラーメン、パスタソース、お菓子、ドレッシングなどなど割となんでも揃います。桃屋のきざみにんにくやピエトロドレッシングを見つけた時は驚いた!
逆に「日本で買わないとないなー」と思って私が帰国のたびにマストで買ってるのは、
・みりん(みりん風しか見たことない)
・ツナ缶(こっちのはおいしくない…)
・茅乃舎だし(だしパック自体はこっちでも売ってるけど、茅の舎はない)
くらい。あとは何とかなります。
日本食レストランも結構な数あって、おいしいところもあります。日本では見ないような派手な寿司ロールとかだけじゃないですよ。豚の生姜焼きやオムライスなどのおいしい家庭料理を出すレストランもちゃんとあります。
生活において「食」は幸せに直結する要素!食べたいものが食べられないのはかなりのストレスです。私自身、色んな国に旅行に行きましたが、食事が合わない国は辛かった。数日の旅行でこうなので、ましてや年単位で住むとなると食事はとても大事になってきます。
モロッコやイギリスなどに住んでいる友人は、食事が合わなすぎて辛そうだったな…
5. アジア人差別が少ない方
コロナもあって、アジア人差別問題が浮き彫りになりましたね。カナダでもアジア人が殴られる傷害事件はあるし、コロナにいじめにあって日本に帰った人もいます。
ただ、バンクーバーはアジア人差別が全然マシな方。
前章でも少し言いましたが、アジア系が約半数とめちゃくちゃ多いので。アジア以外で一番アジアに近い都市とも言われているほどです。普通に過ごしている限りそんなに差別は感じません。
ただ、全然ないわけではないですよ。
私も一度、普通に道を歩いていたら、白人のおばあちゃんにいきなり「あなた私に近づきすぎよ!」と怒鳴られました。他の人もいたけど私だけ。コロナ=アジア人という認識なんでしょうね。
他にもレストランなどで若干の差別は感じます。目の合わせ方とか言葉の選び方とかサービス全般で。無意識で差別してるんだろうな〜と思います。悪気があるわけじゃない人も多いのでしょうがない。
コロナ禍の時期に、アジア人がほとんどいないようなところに移住するのは結構恐いことです。バンクーバーならここらへんは安心かなと思います。
実際どう?バンクーバーに住んでみてわかったデメリット
ここまでバンクーバーを選んだ理由を書いてきましたが、実際に来てみて本当によかったと思っています!
ただ、やっぱりデメリットもあります。バンクーバーに住んでみてわかったデメリットも少しお話します。渡航前に知っておいたら対策もとりやすいかと思うので(どうしようもないものもありますがw)、参考にしてください。
1. 家賃が高すぎ問題
まずはこれ。高すぎ!
私の場合、日本では家賃9万円の2LDKに住んでいましたが、バンクーバーではそれより狭い1LDK(こっちでは1 bedroomといいます)で15万円ほどします。倍くらい。立地としてはダウンタウンまで電車で20分のところです。ただ、これでも全然いい方。
賃貸も高いですが、家買うのもすごく高くて、場所によりますが例えば今の1LDKの部屋を買おうとすると1億円は少なくともかかります。日本だと3000万円くらいで買えるのでは…。
できるだけ費用を抑えたい人はシェアハウスですね。節約家の友人は家賃が安いところを探し求めて$500(約4万円)くらいのところを見つけてました。ちゃんと部屋がある中では(リビングルームの一角とかではなく)これはかなり安いので、なかなか見つけるのは難しいかも。
2. 何もかも高い。けど質は悪い
食料品、電化製品、外食、、、ほとんど何もかも日本より高いです。でも質は悪い。日本は物価が安くて質も高いパラダイス…!
1万円くらいの扇風機を買ってすぐ異音が鳴り始めたときは泣いた。日本だと5千円くらいで買えるだろうし壊れないだろうし。
サービスの質も日本を超えるものはほぼなくて、例えば、不在時の荷物の再配達サービスはこっちではありません!一度受け取れなかったら、電車で40分とかかかるような倉庫に取りに行かなきゃいけないことも。もし大きいものを買ったら車必須です。しかも、配達員もテキトーな人が多くて、チャイム鳴らさずに勝手に不在票置かれることもあります。たぶんドアまで届けるのが面倒だから。
日本のAmazonのように即日配達もまれ。ほとんどできない。
あと買い物に行って色々商品を見ていても、店員から「棚に商品入れたいからどいて」って言われます(笑)日本だと経験したことのないサービス。
こういうのは慣れるしかありません!
ただ、逆にサービスがテキトーな文化は合う人もいると思います。実際、エンジニアの旦那は、日本にいたときよりも顧客から求められる期待値が下がったので仕事がやりやすいって言ってます。日本のような「お客様は神様」というのはなくて、対等な関係なのでね。
3. 医療費は無料だけど待ち時間長すぎ、システム違いすぎ
バンクーバー在住者は、BC州の保険MSPに加入すれば医療費が無料です。(条件はあるので要チェック)
病院内でかかる診察費、入院費などはすべてタダ。もちろん出産もタダ。※薬、歯科治療などは有料です。
しかし、いいことばかりではないです!
まずは病院での待ち時間がめちゃ長い。私は緊急で一度病院に行ったことがあるのですが、2時間待ちました。医療通訳の方に話を聞いたら、2時間はましな方だとか。
医療システムが日本と全然違くて、例えば日本のように専門医(耳鼻科とか婦人科とか)に簡単に行けません。まずはファミリードクターかウォークインクリニックで診断・紹介を受けないといけず、そこからのアポまでの待ち時間も長い。半年先になることも。
これは医師不足が原因のようです。どうしても早く診てほしい時は大きい病院のエマージェンシーに駆け込む必要があります。
なので、日本に一時帰国した際に専門医に行くっていう日本人の方も結構います。
医療費は無料だけど、医者にかかるハードルが高い。健康体じゃない人は大変かも。
4. バンクーバーの秋冬は雨ばっかり…
9月末〜3月辺りまで、秋冬の半年間は雨ばっかり。もう毎日雨!という日が続くことも。さすが「レインクーバー」とも言われる街です。
逆に春夏は天気がいい日ばっかりで最高なんですが、秋冬は鬱々とします。
私の計画としては、春夏バンクーバー、秋冬は日本か東南アジアで過ごすのが夢です(笑)
あ、折りたたみ傘はぜひ日本で買って持ってきたほうがいいですよ!こっちの傘は高いのに質が悪くて壊れやすいです。
私は超撥水の軽量傘を日本から持ってきて大事に使ってます。壊れにくいし持ってきてよかった!
↓私が買った傘
防水加工のジャケットもおすすめです。ユニクロのブロックテックパーカーは、薄手なのに暖かくて防水なので大活躍してます。
5. 地震はないが山火事がある
「こっちは地震がない!やったー!」と思っていましたが、山火事があります。(地震は実はあるみたいですが、日本のように大きなものはほぼない)
夏の時期は山火事が多くて、煙が流れてくるので視界も悪いしニオイも強い!
夏の暑い夜でも、煙のせいで窓が開けられないということもあります。バンクーバーの家はエアコンがないので、窓開けられないのはつらい。
これは回避できるものではないですが、まあすぐ慣れると思います。
さいごに
バンクーバーに移住を決めた理由と、実際に住んでみてわかったデメリットをお話しました!
総じてバンクーバーに移住してよかったと思っています。移住を考えている方の参考になるとうれしいです。
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