私は今海外(カナダ)からリモートワークをしています。
元々は普通に東京で会社員として働いていたのですが、ある時、夫とカナダ行きを決めて移住しました。コロナ脅威の前の話なので、その頃はリモートワークというか在宅勤務すら経験がありませんでした。
もちろんカナダに支社があるわけでもなく、自分で働く環境を整えなければなりません。そして、カナダと日本の時差は16時間。カナダの昼間は日本の夜中…と、ほぼ真反対。当然、打合せの調整に響きます。
この状況下でまともに仕事できるのか!?
最初は不安でしたが、いろいろ試した結果、今はかなり心地よく働けています!カナダの大自然の中、自分でタイミングを選んで働けるのは私に合っていたようです。
そのコツは、「やること」「やらないこと」をしっかり決めておくこと。この線引きがないと、途中で息切れして続かなくなってしまいます。
そこで、海外からのリモートワークを1年続けた私が決めた「やること」「やらないこと」についてお話ししたいと思います。線引きは人それぞれかと思いますが、あくまで私の場合ということでお話しします。
リモートワークの働き方で悩んでいる方はぜひ参考にしてください!
私の海外リモートワーク状況はこんな感じ
期間:1年ちょっと(継続中)
場所:カナダのバンクーバー(時差16時間)
仕事:Webマーケティング全般(Webメディア運営、記事執筆、ソーシャルメディア運営…など)
仕事内容的にはWeb関連なので、PC一つあれば仕事が可能。おそらくこの業種はリモートワークがしやすい方かと思います。
それでも、特に「時差」問題は日本との打合せにも響きますし、とても厄介です。たまにですが重要な打合せの時は深夜3時まで起きて出席するということがあります。
また、かなりフレキシブルなので、やるべきことを決めておかないとだらけてしまいますし、逆に「リモートワークで結果を出さなきゃ!」と焦りすぎて色々やりすぎてしまっても息切れします。
海外からのリモートワークを効果的にするために「やること」
やること(1)仕事環境はお金をかけてでも最高にする
まずはなんと言っても仕事環境。これが整っていないと仕事になりません。
よくカフェを転々として仕事するノマドの方の話を聞きますが、これは私には合いませんでした。もちろんたまに行くのは気分転換になって良いのですが、雑音が多かったり空調が合わなかったりするので長時間は厳しいです。
あと、日本みたいに荷物をデスクの上に置いてトイレに行く…ということは危なくてできないので不便ですね。近くに座っている人に見ていてもらえるようにお願いすることもできますが、それも少し怖いですよね。
仕事の環境は、お金をかけてでも最高に快適なものにしましょう。
私のモットーは「金で解決できることは金で解決する」w
初期投資はかかりますが、その分仕事が捗れば取り返せます。
自宅の仕事環境
自宅の小さい物置小屋を仕事場として使っています。窓もなくて閉塞感がありますが、他の部屋と物理的に離れているので集中できます。
リビングで仕事していた時は、仕事とプライベートの切り替えが難しかった!
仕事環境として揃えたのは、
- スタンディングデスク 約30,000円
- しっかりしたオフィスチェア 約30,000円
- デスクライト 約5,000円
- PCスタンドと外付けキーボード 約15,000円
- タブレットアームスタンド 約3,000円
合計:83,000円
特にオフィスチェアは、本当にいいものを買った方がいいです。最初プラスチックの硬い椅子に座っていましたが、腰や背中が痛くなって集中できませんでした。
PCスタンドと外付けキーボードは姿勢を保つために有効です。良い姿勢を保てれば体も痛く無くなって集中力が持続するのでおすすめです。
シェアオフィス環境
仕事環境が自宅だけだと限界があると思います。
自宅にずっと籠もって作業していると、精神衛生的によくないです。運動もしないので体にもストレスがかかっていたのか、集中力も続かないしそれでイライラするしで悪循環でした。
そこで私は外にオフィスを借りることを決めました。
これはメリハリついてよかったです!
カナダではシェアオフィスがいたるところにあって月3万円ぐらいから借りられます。私の場合は、ご好意で知り合いの支社長さんが「うちのオフィス使っていいよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えて空いてる会議室を使わせてもらっています。(タダで!)
図書館とかも居心地良くて一時期行っていたんですけどね〜。コロナで閉まっちゃって行けなくなりました。
外のオフィスに行って、他の人も働いている様子を見ながら仕事すると集中力が上がる気がします。
やること(2)時間管理ツールを最大限活用する
海外からのリモートワークは、スーパーフレキシブルです。時間管理は自分でしっかりしないと、気がついたら「私今日何やってた!?」となりかねません。
何の作業をどれくらいやったか、見える化することで無駄が省けるようになります。
私が今使っているのは、
タスク管理ツール「Clickup」とタイムトラッキングツール「toggle track」のコンボです。英語版ですが無料ですごく使えます。
↓タスク管理ツール「Clickup(クリックアップ)」
↓タイムトラッキングツール「toggle track(トグルトラック)」
この2つを使うのが現時点で最強だと思っています。
ここに至るまでほんとーーーーに色んなツールを試しました。。。
Trello、Asana、Wrike、Backlogなどなど。有料版も試して、たぶん100ドルくらい検証にかけたんじゃないかな?
Wrikeとか高機能でよかったんですが、価格がそれなりにするし、チーム用でなく私一人の管理なんで必要ない機能もたくさんあったんですよね。
一人でタスク管理と時間管理もできるものはないのー!?と探して見つけたのがClickupとtoggleでした。
タスク管理ツールのClickupでは、Todoを管理できます。タスクを入れて「何日の何時から何時まで作業する」という予定を入れられます。かんばん形式でもガントチャートでも表示できますよ。
私はGoogleカレンダーと連携させているので、Clickupでタスクを入れると自動でカレンダーに表示されるようになっています。
それで、さらにtoggleという時間管理ツールとも連携させることができます。
連携させると、各タスク上にタイマーボタンが現れます。作業開始時にそれをポチッと押して、作業終了時にもう一度押すと実際の作業時間がストックされるという仕組みです。
どのプロジェクト、どのタスクにどれくらいの時間をかけたか、というレポートはtoggle上で確認することができます。
Introducing Our New Summary Report (toggl)
私は毎週これを確認して、時間かけ過ぎなところを見つけて次から意識するようにしています。事務作業とかの間接作業は10%以下にして、コンテンツ制作とかクリエイティブの比率をどれだけ上げられるかというのを考えていますね。
やること(3)メッセージは絵文字を積極的に使う
リモートワークでは基本、文面でのやりとりになります。文面では、絵文字を使うなど少しオーバーに表現した方がうまくいきます。
特に私は元々、メッセージが淡白だと言われがちで…全然怒っていないのに「怒ってる?」と聞かれることもあります。変に誤解してほしくないので、文面では通常の2倍のテンションで絵文字を使うようにしています。にこにこした絵文字を入れるだけで相手が安心するなら良いですよね!
「了解です、やっておきますね」
「了解です!やっておきますね😄」
やること(4)できるだけ一人ずつブリーフミーティングする
できるだけ1on1でのミーティングを心がけています。
オンラインで複数人と話すのってかなり難易度が高いんですよね。お互い気を遣ってうまく話せない。人数的にはオンラインは4-5人くらいが限界な気がする。
オンライン会議中に「あれ、この人ちょっと違和感感じてるかな?」となんとなく感じ取ったら、個別に「5分会話させてください!」と言って話すようにしてます。そうすると結構、「さっき言ってなかったやん!笑」というような情報が出てくる出てくる。オフィスにいたときのように、ふと雑談するということができないので、こういったアクションがリモートではなおさら必要だと感じています。
チャットで10分やりとりするより、オンラインで5分会議した方が圧倒的に効果的です。
やること(5)専用つぶやきチャットルームを作る
出発前に、現地でつぶやくためのチャットルームを作りました。日本で会えないので、他の人からしたら私が何をしてるか何を感じてるか全然見えないんですよね。なんだか得体の知れない人みたいになると仕事もやりにくいし、自分から発信する場を作らなきゃと思ったんです。
発信する内容は全然大したことなくて、カナダで流行ってるサービスとかニュースとかです。
意外とみんな見てくれていて、そこから会話が生まれたり、日本に一時帰国したときのネタになったりしてます。
海外からのリモートワークを効果的にするために「やらないこと」
やらないこと(1)深夜に働かない、即レスしない
深夜は働きません!即レスもしません!
リモートワークだから即レスしなくちゃ、と思っていると、チャットの通知音がなるたびにメッセージを見て集中力が切れて…と業務が非効率的になってしまいます。チャットを確認する時間を決めたほうがいいです。
そもそも私は時差があるので即レスは物理的にできない、ということにしました。
カナダは時差が16時間あって、日本の昼間がカナダの夜中なんです。それでも最初の方は一生懸命日本に合わせて対応していたんですね。そしたら…ものの見事に昼夜逆転しました。
朝方5時くらいに寝て、昼くらいに起きる毎日。コロナ前は私一人がリモートワークだったので、より一層「成果出さなきゃ!がんばらなきゃ!」と不安で、日本の時間に無理やり合わせてたんですよね。
結果、体調は悪くなるしストレスたまるし家族とのコミュニケーションも取りにくくなるし、、、私の場合は最悪でした。
時差があるのは仕方ないと受け入れよう。
そう決めてからは規則正しい生活ができるようになりました。
・打合せは基本、日本の午前中のみ対応する。(カナダ夜9時まで)
・自分の就業時間は日本の朝10時(カナダ夜6時)まで。それ以降のレスは次の日にする!
みんなも見えるように共有カレンダーにも入れて、習慣化しました。
結局、日本時間で働かなくても全然問題ありませんでした。元々の対応時間さえ分かっていれば、みんなも早めに連絡くれたり柔軟に動いてくれるんですよね。
むしろ時差があるおかげで緊急の仕事もあまり入ってこなくて助かってるかも?笑
やらないこと(2)直接対話が必要そうな業務からは外れる
カナダへ渡航前に担当していたクライアント、というか「窓口業務」を全て引継ぎました。クライアントの大事なWebメディアを取り扱っていたので、「サイトが止まった」などの緊急事態に責任を持って取り組めないと判断したからです。時差で電話にも出られない可能性が高いです。本当に何かあった場合にすぐ現地に行って直接対話はできないというのはクライアントにとっても会社にとってもリスクです。
カナダ渡航の直前にあるプロジェクトで責任者になったんですが、窓口は「日本サイドの窓口」というのを設置しました。私が小回りきかない時にフォローしてくれる存在です。こういった仕組みを取れれば良いかと思います。
やらないこと(3)一度も会ったことがない人とは仕事しない
これは賛否両論あると思いますが、私は一度も会ったことない人と仕事はしません。ただプロジェクトメンバー全員を知っている、ということではなく、重要人物が一人でもプロジェクトにいればOKという感じです。重要人物というのは、その会社の経営層など発言力のある人。
完璧超人のリモートワーカーだったら、全く会ったことのない人とばかり仕事できるのでしょうが、私はまだペーペーなので・・・。リスクヘッジのためにも、知り合いがいる場合の仕事しかしません。
「リモートワークは信頼貯金を減らしていく」
これは本当だと思います。関係性が深まれば深まるほど、直接のコミュニケーションが必須だと感じます。直接話さないと見えない相手の都合や雰囲気があって、それがオンラインだとわからないのでちょっとした違和感が溜まっていくんですよね。
元々お互いよく知っていればその違和感はうまく消せるんですが、リモートで初対面の関係だとそうはいきません。信頼貯金がないので、ちょっとでもミスをしたらすぐマイナスです。
定期的に日本に帰国して、そのタイミングで会って・・・ということが現状必要かなと。まあ、ある程度リモートワークの実績ができてきたらこのルールは外すかもしれません。
さいごに
以上が私がカナダで1年リモートワークをしてみて、「やること」「やらないこと」でした。ケースバイケースだとは思いますが、少しでも参考になればうれしいです!
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