カナダに移住して2年目のWebマーケターです。メディア運営やライティングなどをやってます。
カナダにいながら日本とのやりとりが主になるので、完全なフルリモートワークです。
日本へは年に数回、全社会議がある時などに一時帰国するくらい。(コロナであまり叶えられていないですが…)
私が住んでいるバンクーバーと日本との時差は17時間(サマータイム時は16時間)あるので、ほぼ真逆。
日本時間で火曜〜土曜の2:00-11:00
(カナダ時間で月曜〜金曜の9:00-18:00)
とだいたい時間を決めて働いています。
物理的に会えないというのに加えて大きな時差もある状況ですが、意外と働きやすいと思っています。
もちろんフルリモートだからこそ工夫しないといけないことは多いですが、場所と時間にとらわれずに働けることは最大のメリットです。
リモートワークがスタンダードになっている今、海外移住する方もいらっしゃると思います。
この記事では、海外フルリモートを1年続けてわかったメリット・デメリットのリアルな話をまとめますので参考になればうれしいです。
海外からのフルリモートで良いと思うこと
時差あり海外からのフルリモートだからこそ、良いことがあります!
急な割り込み仕事が入りにくい
ふらっと入ってくる仕事はかなり減りました。話しかけやすい環境にいると「緊急業務」が入ってきやすいですが、カナダに来てからほとんどないですね。
「相談あるので明日打合せできますか?」とか前もって連絡があるし、比較的余裕を持った納期の業務が多くなったように感じます。時間管理のマトリクスでいうと、一番力を入れるべきと言われている「緊急ではないけど重要な仕事」をメインにやってます。
それって仕事なくなるんじゃないの?大丈夫?
そういう考えもあるかと思いますが、私の経験則では「緊急業務」ってそんなにないと思ってます。お客さんのトラブル対応とか、戦略的な緊急対応(その後の仕事をもらうためとか)だったらわかりますが。
緊急な仕事ばっかりに追われていると心も体もキツくなるし…
急な割り込み仕事がないのは私にとってはすごくプラスです。
ただし、その分自分から「こういうのやるのどうですか?」とか積極的に仕事を作っていったり、「なにか困ってることあります?」とか相手の状況を聞いたりするのは大事です。受動的な仕事のとり方だけでは継続が難しいからです。
みんなが寝ている間に集中して作業できる
これは時差があるからこそのもの。日本の深夜帯がこちらの昼間なので、集中して作業できます。チャットの通知がくるとどうしても意識が途切れがちですが、それがないので快適です。
一日の流れとしてはこんな感じ。
昼過ぎ:前日までの連絡にまとめて返信(日本の朝7時くらい)
午 後:もろもろ依頼された業務をこなす
夕 方:16時-20時くらいに打合せあれば参加(日本の午前中)
日本にいた頃は、返信したり会議出たり資料作って、また返信してまた会議出て…
という感じでごちゃまぜでしたが、今はくっきり時間帯を分けることができて切り替えも楽です。
たまーに、時差の関係で夜中に打合せがあることもありますが…本当にごくたまになので問題なし。
北米のマーケティングを肌で感じられるのは刺激的
私がカナダ移住を決めた一番の目的はこれ。
日本にいながら海外マーケティングを調べるのと現地にいるのとでは、情報の質が全然違います。
現地のマーケターと直接話せて生の情報を得られるし、こちらのセミナーやイベントに普通に参加できるし。日本にいると距離も時差もあるから厳しいとこもありますが、現地だと余裕です。
現地にいないと本当に情報って集められないの?
「あそこの会社はこういうキャンペーンをやって○%売上があがったらしい」とか生々しい情報はWebには落ちていないことが多いです。情報を集めるためのコネも遠隔ではほぼ無理。
マーケターって情報収集屋なところがありますからね。現地で直接情報を仕入れるのは大事だと思ってます。
通勤がないのはストレスフリー&コストカット
これほんと楽。今思うと電車通勤って辛かったんだなと。会社到着した瞬間から疲れてたような。
私の場合、集中力アップとコネクション拡大のためにコワーキングスペースを借りてるんですが、家から徒歩2分のところでめちゃ近い。お昼は家に戻ってご飯作れるし。通勤費もランチ代もかかりません。
ただ、家とコワーキングスペースの往復がほとんどで明らかに運動不足になりました。10kgくらい太ったし。通勤がなくなった場合は、運動する習慣を意識的につくることを強くオススメします。
毎日ランニングとかもやろうとしたけどいつも続かない私。今なんとか続けられているのがyoutube動画を観ながらのトレーニングです。10分程度なのでギリギリ続けられてます。
朝起きたらこの9分間トレーニング。
そして夜はこの10分筋トレをやってます。初級編でも最初はキツイですが、5日くらいで段々慣れてきます。
ご参考まで。
好きな場所で好きな時間に働ける自由さは最高
場所と時間に縛られないのは本当にメリットです。
東京にいた頃は花粉症もひどいし咳喘息もひどいしで悲惨だったのですが、カナダの大自然で暮らしているとほとんどなりません。体のストレスもないし、薬を買うコストもなくなりました。どれだけ東京暮らし合ってなかったの(笑)
こういった症状がある方や、メンタル的に環境を変えてみたいという方は住む場所を変えてみてもいいかもしれません。
さらに、英語を伸ばしたい私にとってカナダは日常的に英語が使えてよいですね。日本にいると意識しないと全然英語使わないですからね。
また、私の場合は日本との時差もあるので、うまく時間を調整できるのもGOOD。
買い物や用事を平日でもフレキシブルに済ませられるし、具合が悪いときなども働く時間をずらすなどができます。特に女性は毎月生理があるので、これはアドバンテージだと思います。私はめちゃくちゃ生理が重くて朝起き上がれないことがあるので助かってます。
海外からのフルリモートで辛いと思うこと
高品質なアウトプットが常に求められる
リモートワーク全体でそうだと思うのですが、成果を出して初めて評価されます。途中経過は誰も気にしていないので、どれだけ頑張っても結果が出なかったらアウトです。
まあ本来そうあるべきなんですけどね。日本で会社員をやっていた時より10倍くらい「成果出さなきゃ!」と強く思うようになりました。なので、やったことがない新しいプロジェクトだとプレッシャーが半端ないときもあります。
そして私が大事だと思うのは、「成果が出たかどうかは相手が決める」という点です。相手が自分に求めていることを正確に理解するところが本当に難しいと思ってます。
例えば、自分的に「資料よくできた!」と思っていても、観点が微妙に違うと相手はそうは思わないこともあります。相手が経営者だったら経営とか売上の観点で考えて逆算的にアウトプットを出さないといけないし、まず何を求められているのかを100%理解することが必要だと思います。
私もまだまだですが、こんなところをやってます。
(2)途中フィードバックをたくさんもらう
(3)「成果出せてますか?」と思い切って聞く
1と2はいわずもがな超大事です。自分1人で考えて自分1人でやろうとしてはいけません。それを自覚すべきと思ってます。1人の経験値や知識なんてたかが知れてます。
あとは、聞けそうな関係性だったら私は(3)もやります。そこで率直な考えを聞けるし次につながります。以前これをやったとき、かなり評価いただいたのですが、その流れで交渉して契約金額が10万円上がったこともあります。「相手に聞いてみる」作戦は勇気がいりますが大事だなーと思います。
即時対応を求めるクライアントとは仕事ができない
これは時差のある海外リモートならではの課題。日本の日中トラブルが起きても、カナダは夜中なので即時対応ができません。
もうこれは無理だとあきらめました。即時対応必須のクライアント対応は、他の人に全て引き継ぎしました。最初は「日本時間で生きるぞ!」と意気込んだ時期もありましたが、家族とも太陽ともすれ違いになるし無理です。
自分の仕事をなくすのは恐いですが、その分他の仕事を作ればいいのです。そのおかげで、最初にも書きましたが、「納期に余裕のある」「自分のやりたい仕事」を増やせています。
しっかり時間管理・スケジュール管理をしないと終わる
ほんとこれ大事・・・海外リモートは自分次第でいくらでもサボれるし、逆にいくらでも仕事しまくれます。一時期、日本時間に合わせて深夜まで12時間くらい仕事する日が続いたときは、さすがに体調おかしくしました。
あと私はやりたい仕事は積極的にやるのですが、事務仕事とか好きじゃないものは超ギリギリになってからじゃないとできない(笑)そして日本時間とカナダ時間を間違えて遅れることも。。
ここの対策は別記事にまとめたのでご覧ください。
大人数でのオンラインミーティングがやりづらい
Zoomつなげる先が、1つの会議室にいる8人とかね。そんなミーティングがたまにあります。
これは単純に機械の問題。そこにいる全員の声を拾える超高性能なマイクが必要です。部屋の反響などもあるので一概に「これ!」というものは見つけられていないのですが、吟味が必要だと思います。2万円くらいのスピーカーマイクで全然だめだったのもある・・・
日本側のオフィスにそういう用意があるのか、使えなかったら変える提案が必要かと思います。
私がよくやってるのは、全員とそれぞれ個別のクイックミーティングですね。ほんの10-15分くらいで。オンラインは1on1が結局効率がいいです。
どうしてもリモートではできない場面に直面する
例えば、日本にいる人への取材とか、研修の実施とか、大事な営業とかとか。オンラインでできることもありますが、どうしても内容的に現地に行かないといけない場面があります。
時には日本に行く選択も必要です。渡航費がかさみますが、それだけ価値がある場合もあるかと。フットワーク軽めに動く!というスタンスが必要だと思います。
私の場合は、カナダに行く前に契約先(それまで勤めていた会社)から「定期的に帰ってきて」と言われました。渡航費も負担していただくことになり、4半期に1回日本に帰国することになってます。(コロナでほぼ叶ってないですが…)
渡航前に契約先と交渉してもいいと思います。
気軽なコミュニケーションが取りづらい…というかさみしい!
リモートなので、日本にいる人達との気軽な雑談がほぼなくなりました。カナダで友達をたくさん作って気軽に話せる環境ができればまだいいのですが、私の場合、渡航直後からコロナが広がり一人ぼっちに(笑)さみしくて気分が沈む時期が結構長くありました。旦那さんがいなかったらもっとやばかったと思います。
職場での雑談は仕事のために必要だと思っています。その方が仕事を頼むときとかコラボするときとかスムーズになりますし、雑談の中で「それ連携できるじゃん!」「え、その人つなげてよ!」など新たなものが生まれる実感があります。
こういった雑談は、リモートの場合は積極的に自分から作っていかないとだめです。私の場合は時差があるので、時には深夜2時にzoomでおしゃべりすることもあります。あとは会議前にいつもより長めに雑談タイムをいれるとか。でも会議はしっかり短く終わるように事前準備を忘れずに。
家族と会えない。妊娠出産はどうするの
これは海外在住あるあるですね。でもそういう選択をしたので仕方ないです。日本で家族に何かあった場合に最悪かけつけられないというのは覚悟してます。たまに家族全員でオンラインで集まって話したり、写真送りあったりして様子は確認してますね。
妊娠出産は親がいたほうが安心ですが、単身で経験している方が結構周りにいるので大丈夫かなと思ってます。カナダは医療費タダなので出産にお金かからないですしね。カナダにはドューラと呼ばれる出産サポートの専門家がいて、お産に立ち会ってくれたりアドバイスしてくれる人がいます。日本人の方もいますので安心。あとは日本よりシッターさん文化あるしなんとかなるはず!と前向きに考えてます(笑)
さいごに
海外リモートのメリット
- 急な割り込み仕事が入りにくい
- みんなが寝ている間に集中して作業できる
- 北米のマーケティングを肌で感じられるのは刺激的
- 通勤がないのはストレスフリー&コストカット
- 好きな場所で好きな時間に働ける自由さは最高
海外リモートのデメリット
- 高品質なアウトプットが常に求められる
- 即時対応を求めるクライアントとは仕事ができない
- しっかり時間管理・スケジュール管理をしないと終わる
- 大人数でのオンラインミーティングがやりづらい
- どうしてもリモートではできない場面に直面する
- 気軽なコミュニケーションが取りづらい…というかさみしい!
- 家族と会えない。妊娠出産はどうするの
デメリットの方が数が多くなってしまった(笑)
とは言っても、一つ一つのメリットがすごく大きいので私は海外リモートできてよかったなと思います。
もし海外リモートで実現したいことがあれば、ぜひトライしてみることをオススメします!
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