海外ノマドの税金事情｜カナダでのタックスリターンはこうやってる

カナダ・バンクーバーで、Webマーケター/ライターとしてノマドを始めて１年が経ちました。
日本企業向けにリモートで働いています。

ノマドを始めて気になるのが税金事情ですよね。カナダに住んでいるとカナダで納税しなければならないのか、それとも日本と仕事しているなら日本での納税となるのか。

私も全然よくわからず、会計士さんなど専門家の方に相談をしています。

今回は、ノマドとしてバンクーバーで働いている場合のタックスリターンについてお話ししたいと思います。あくまで私のケースの話もあるかもしれないですが、少しでも参考になればうれしいです。

海外ノマドの私はタックスリターンこうやってる

私の状況はこんな感じ。

• 日本企業から日本円で収入を得ている
• カナダでの収入はなし
• 職業はWebマーケター/ ライター
• カナダ在住1年以上（日本の非居住者）
• Open work permit (ワーホリビザ)を持っている
  ※2021年現在はワークビザに切り替わっています

「海外からの収入」？「個人事業主の収入」？

まず最初に迷ったのは、「海外からの収入 (Other foreign income)」として申告するのか、「個人事業主(Self-employed) として申告するのか。調べてもよくわからず会計士さんに相談しました。

そしてもらった回答は、

“金額が小さい場合は “Other foreign income” で申告してもCRAがOKとする場合がある“

「OKとする場合がある」とは恐いな！

Other foreign incomeだと収入金額をどーんと申告するだけでいいんですよね。だから楽なんですけど・・・

ちなみにかかる税金は同じ。

私の場合、カナダでの収入はないとはいえ自営業なので「Self-employed」として申告することにしました。「それが一番正しい形」と会計士さんも言ってました。

日本で確定申告するという手もあったんですが、私は旦那がカナダ現地の会社で働いているので、世帯一緒にしたほうがシンプルでいいかとなり。（できるなら日本で青色申告したほうが税金は安くなると思う）

個人事業主Self-employedであれば経費が計上できる

Self-employedの場合、経費が計上できる点がよいところ。
経費がかかればかかるほど、出費が多いということなのでその分税金が下がります。

実は意外と仕事のために買ってるものは多いです。しっかり経費として計上しましょう。

経費になりそうなレシートは全部残しておくことをおすすめします！！！

ちなみに日本のような「領収書」というものはなくて、普通に会計時にもらうレシートで大丈夫です。

仕事に使うものであれば経費計上できます。たとえば、

• 引っ越し費用
• 自宅オフィスならデスクやチェア
• PCとかデジタルデバイス
• 日本への出張費用
• 取材出張費
• 交際費
• ライティングのために買った書籍など
• 自宅オフィスなら一部家賃や光熱費（5%〜20%とか）

私は、Self-employedとして申告しないといけないと気付いたのが10月・・・

１年がほぼ終わっとるやん！レシート捨てまくったわ！

と後悔しています。あーあの時の会食、ビジネスだったのに…

経費になるかならないかは、専門家の方に見てもらうことをおすすめします。
どの仕分けになるのか、PCなどの減価償却はどうなるか、ビジネスでもプライベートで使うから○%計上するか…など素人には難しいものです。

私は自分でつけた帳簿(Bookkeeping) を、長年Tax filerとしてカナダ現地で働いてらっしゃる日本人の方に見てもらうことにしてます。

専門家を見つけよう！自分でやるのはおすすめしない

タックスリターンは、専門家に頼まなくても自分で提出することが可能です。
しかし、専門家に見てもらうことをおすすめします！結局間違って損する可能性が高いです。ペナルティーがあるかもしれません。特に初回のタックスリターンは自分でやるのはやめましょう。

実は私も一度Simple taxを使って自分で申告しました。（初年度でタイミング的に日本からの収入がまだほとんどなかった時）

画面に沿って漏れなく申告したはずだったんですが・・・

その後、Tax filerの方にチェックしてもらったら抜け漏れ満載（笑）

• なぜか入国日が空欄になっていてresidentかどうか不明になってる
• 低所得者扱いになっていてCanada works benefitをもらってるが、来て初年度の人はもらえないから返金しないといけない

などなど。

結局、お金を払ってやり直してもらうことになりました…

初年度の申告は次回からのリターンにも響くので、何年も滞在したい人は特に気をつけないといけません。プロにチェックをお願いしても100ドル程度です。お願いしましょう。

色々ぶつかったタックスリターンの疑問集

ここからは、私が税務問題を考える上で疑問に思って調べたことをまとめます！

リモートワークは日本で納税可だけど、タックスリターンは必要

リモートワーカーとして、日本の企業と仕事をしている場合。

日本在住じゃなくても、日本で確定申告してOKです。

ただし、カナダ在住者の場合はタックスリターン自体は行って「日本で納税してる」旨を報告しないといけないようです。

日本で購入したものも経費に含めてOK

日本で購入したものも経費として申告できますよ！
私もコロナ前はよく日本出張に行ってて、仕事のものを買っていました。

計上の仕方ですが、bookkeepingでは日本円で入れておいて、
こちらのBank of Canadaのページに掲載されるその年のAnnual exchange rateでカナダドルに換算した上で申告します。

海外で納税の場合、源泉徴収はなしでOK

カナダに住んでいてカナダで作業していれば、入金が日本でも国外収入となります。そのため、源泉徴収はなしとなります。

これは地味に雇用主に喜ばれたな〜。源泉徴収は会社から見たら面倒らしい。

レシート保管はデジタルでOK！原本はなくても大丈夫

日本は領収書の原本が必要と聞いたのですが・・・（今は違うかな？）

カナダではデジタル保管、デジタル提出でOKです。スキャンしてしまえば原本は捨ててOKです。

カナダの個人事業主の多くは「入金日」を「売上日」としてる

帳簿する際に悩んだんですが、カナダでは、「入金日」を売上として考える人が多いようです。
日本はたぶん「納品日」とかですよね？

ルール的には「納品日」でも「入金日」でもどちらもいいんですが、途中で変えられません。ずっとその決まりで続けないといけないです。

自分の名義のレシートじゃなくても大丈夫

仕事に必要な備品を、家族のクレジットカードで支払った、旦那がプライム会員だから代わりに買ってもらった、といったことがあるかと思います。

自分の名義じゃないと経費計上できない！というわけではありません。

家族名義になっている理由がちゃんとあって、自分の業務に使う備品であれば自分の経費として計上することができます。レシートに、「実際は自分の備品として買った」という旨をメモしておけばよいとTax filerの方から教えてもらいました。

ただし、本来なら自分の名義で購入することが正しいです。可能な限り自分の名義のカードで決済しましょう。いちいちメモしておくのも面倒ですしね。

収入が3万ドル以上になったらカナダのビジネス番号(BN)が必要

個人事業主で、カナダでの売上が年間3万ドルを超えた場合はBusiness Number（BN）がいるというのは聞いたことがあるかもしれません。クライアントからGSTを徴収するときなどに必要です。

実は、日本からの収入がすでに年間3万ドル越えている場合は、カナダで少しでも収入ができた場合はBNが必要のようです。

てっきり日本からの収入にプラスで、カナダで3万ドル以上と思っていましたがそうではなかったです。

さいごに

以上が、私が調べた限りの個人事業主タックスリターン事情です！
カナダ・バンクーバーでノマドをしたい方に参考になるとうれしいです。

会計士の方やTax filerの方に色々聞いて、自分で理解したものを記載しています。（あくまで私のケースで色々確認しているので、皆さんに当てはまるというわけではない可能性があります。ご了承ください）